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【Career Compass】鈴木氏インタビュー vol.1~経済的解放を目指すキャリア選択~

GKアセットマネジメント代表取締役最高経営責任者である鈴木氏のインタビューをお届けします。日本とアメリカとのキャリア観の比較や、鈴木氏のキャリアについての考え方についてお話を伺いました。この記事は鈴木氏へのインタビュー第1弾の記事として、鈴木氏のキャリア遍歴をたどっていきます。先人のキャリアについて知ることは、自分自身のキャリアを考えるうえで、視野を広げる良い機会になるのではないでしょうか?

鈴木氏の略歴は以下の通りです。

1984年、米国サンディエゴ州立大学大学院経済学修士を終了後、株式アナリストとして野村証券に入社。1986年に野村投資顧問(現野村アセットマネジメント)に出向しファンドマネジャーとして米国の州政府及び企業年金のために日本とアジア株の運用に携わる。1989年から外資系の信託銀行及び運用会社にて、郵貯、簡保、公的年金などの資金や英国の年金、投資信託の資金を運用。1993年には、米国の投資雑誌バーロンズにより、日本株運用部門で最も運用成績の良かったファンドマネジャーの一人としてワールドクラスウィナーズに選ばれる。1998年から、モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントにて投資信託の営業を行う。世界最大のプライベートパンク(PB)UBSの日本における資産運用法人にて取締役としてPB向け商品供給も担当。2002年から、LPL日本証券にてエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデントとして、ファイナンシャルアドバイザーのサポート、リクルーテイング及び商品を統括。2008年に独立、GKアセットマネジメントを設立し代表取締役最高経営責任者に就任。事業再生支援、M&Aのアドバイザリー、財務/経営コンサルティング、新規事業の立上げ及び支援等に携わる。




UTmap Times編集部

まず最初に、鈴木さんがキャリアについて考えるうえで大事だと思っていることについて教えてください。


鈴木氏

今、目指しているのは「経済的解放」なんですよ。「経済的解放」というのは、物質欲を満たす(例えば、高級マンションに住みたい、高級車に乗りたい、ビジネスクラスで海外旅行に行きたい、三ツ星レストランで定期的に食事をしたい、高級ブランドを身に着けたいなど)ことではなく自分がやりたいことが金銭的制約なしでできるっていうことです。もし、その人のやりたいこと海外の貧しい国で学校を建て教育の支援をしたいのであれば、それに必要な金額を蓄えること。また、ある人は障害者の就労支援をしたいと考えた時に、それをするための十分な資金があること。要するに、人生でその人が本当にしたいこと(僕の場合は、物質欲が満たされた後に本当にしたいことがわかりました。)がある時に、それを実現するための資金を持つことなんです

また、資金の額は、その人がしたいこと/目標によって変わります。僕が、「経済的解放」目指していると言ったのは、物質欲を満たしたり贅沢な生活をしたりするために働いてお金を得ることではなく、金銭的制約なしでしたいことをするために十分な資金を作ろうとしているということです。僕の場合は、障害者支援と日本の学生のキャリア/人生の目標設定の支援をやることですね。事業としてやるわけではないので、多大な自己資金が必要になります。




UTmap Times編集部

なるほど。今後の鈴木さんの展望についてはもう少し後で深堀りさせていただきます。まずはじめに、学生時代にどんなことを学んだのかを教えてください。


鈴木氏

僕はアメリカに遊学(笑)し、アメリカの生活がすごく好きになりアメリカに長くいたいがために、大学院まで進みました。正直なところ、学問を学んだり学位を取りに行ったりしたけではありません。ただ、当時最先端であったデリバティブなどについては学ました。1番最初の就職先は商社なんです。でも、商社という業種はつまらないと思って数か月で辞めたんですよ。その後、株式アナリストとして野村證券に就職しました。就職後は米国のトップクラスの証券会社(皆さんもよくご存じの会社です)からスカウトされ採用通知を頂いたのですが、結局、野村投資顧問(現野村アセットマネジメント)への出向が決まりそちらに行くことにしました。そこでは、ファンドマネジャーとして米国の州政府及び企業年金のために日本とアジア株の運用に携わりました。当時は最年少マネージャーで、2年連続成績トップになることができました。



UTmap Times編集部

すごいですね。そこで得られたものは何だったのでしょうか?


鈴木氏

結果論ですけど、ファンドマネージャーとしての経験は今でも活きていますね。株式アナリストのときには、ある特定の業界のことについてしか詳しく知ることができなかったのですが、ファンドマネージャーになったことで数多くの業種についての知識を身につけることができました。トップクラス当時はそんなことは全く考えていなかったのですが、今となっては当時の経験がM&A、再生及び新規事業に非常に役立っています





UTmap Times編集部

総合的な力が得られたからその後の仕事にも役に立ったということですね。野村投資顧問(現野村アセットマネジメント)の後はどういったキャリアを歩まれたのでしょうか?


鈴木氏

野村投資顧問(現野村アセットマネジメント)で、ファンドマネージャーとして2年連続成績トップになれたので、今後は金を稼いで物質的に満たされた(もっと贅沢な)生活がしたいと思いました。ありがたいことに、そのときにいくつかの外資系の企業から声をかけてもらっていて、その中でクレディ・スイスを選びました。クレディ・スイスでは主に日本の年金(皆さんが加入している厚生年金)、郵便貯金、簡保の資金を運用していました。クレディ・スイスでも運用成績トップになれて、最終的には2兆円の運用を任されていました。



UTmap Times編集部

2兆円はちょっと想像できない規模ですね……。それくらいの実績をあげることができると、また他の会社から声がかかるのではないでしょうか?

鈴木氏

インドスエズガートモア(現クレディ・アグリコル)に転職しました、当時、アメリカの年金、日本の年金、イギリスの年金、投資信託の4つが大きな基金でした。アメリカの年金は野村で、日本の年金はクレディスイスでそれぞれ運用経験があったので、残りのイギリスの年金と投資信託が経験できるインドスエズガートモア(現クレディ・アグリコル)を選びました。他の外資系の会社で給料がより高いところもあったのですが、その4つを一通り試してみたかったんですよね。そこでも良い成績をあげることができたので、米国の投資雑誌バーロンズで、日本株運用部門で最も運用成績の良かったファンドマネジャーの1人としてワールドクラスウィナーズに選ばれました。



UTmap Times編集部

ワールドクラスウィナーズはインパクトが大きいですね……。それ以降も運用は順調だったのしょうか?

鈴木氏

実はその後、ファンドマネージャーという仕事に飽きてきちゃったんです。残りの人生すべてをこの仕事に費やすのはもったいないな、と思いまして。それでモルガンに転職して、1から営業職を始めました。当然、最初の1年は何もできず、仕事に行くのもとても嫌でした。しかし、そこから奮起をして、その後の半年で営業の中でトップを取ることができました。


UTmap Times編集部

1年半でゼロから初めてトップですか!? さすがですね! ファンドマネージャーとして築き上げてきたキャリアを捨てて、新たな職種に挑戦するのもすごいですね。

鈴木氏

その後は、世界最大のプライベートパンク(PB)UBSの日本における資産運用法人にて取締役としてPB向け商品供給を担当しました。2002年からは、LPL日本証券にてエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデントとして、ファイナンシャルアドバイザーのサポート、リクルーテイング及び商品を統括しました。



UTmap Times編集部

なるほど。非常に順調なキャリアを歩まれてたのですね。では、なぜ今はご自身の会社を立ち上げているのでしょうか?

鈴木氏

実は、そのLPLで部下のミスが原因で会社を辞めることになりました。ここで思ったんですよ。「自分以外の誰かに人生を左右されたくない」と。そして、運用業をメインに独立をしました。その後は辛いことがたくさんあったんです。自分が作った会社も最初はあまりうまくいかず、何度も畳もうと思いました。そんなとき、ふと気づいたいたのがどんな仕事をやっても売上さえあげればいいんだと。そして、8つぐらいの新しい仕事を始めました。もちろん全部は成功しませんでしたが、その内の1.5が大きな売上となりました。1.5って微妙ですよね。その0.5は今はやってないからです

数年経ち会社が軌道に乗り、残りの人生も十分快適に過ごせる資金が出来た時、今度は別の大きな課題が出てきました。それは、いつ引退しようかでした。1年ぐらいこの事を考えていましたが、またふと気づいたことがありました。それは、「やめるという選択は明日にでもできる。なぜ明日にでもできる選択を今やらなければいけないのだろうか。」ということでした。

そこから、僕がやりたいことについていろいろ考えてみると、やりたいことの1つには障害者支援がありました。生まれながらにハンデを持っている人には何らかの援助が必要です。しかし、障害者支援というのはビジネスとして利益をあげるのは非常に大変です。ということは、自己資金を投じてやらなくてはいけません。2つめは、日本の学生についてもキャリア形成の支援(実は人生の目標なんですが、この点についても読者の皆さんが興味を持っていただければ別の機会に話したいと思います。)も自己資金でやらざるを得ません。

先程申し上げた経済的解放ということについては、ここで考えるようになりました。自己資金を投じてでもやりたいことがあり、その自己資金(最低でも10憶以上、多ければ多いほどいい)を作るために、今は老体に鞭を打って奮闘しているという感じですね。これが、僕にとっての経済的解放または金銭的解放で、物質欲や生活のために働くこととは異なります。言い換えれば、残りの人生を過ごすには十分な資金があって、それ以外の資金で誰かのため、そして社会のために貢献したいということです。皆さんは僕よりもずっと若く、残りの人生の時間も僕の何倍もあります。ですから、皆さんのような若い人達が経済的解放を達成すれば、それだけ早く残りの人生において金銭的制約なしでやりたいことができます。


UTmap Times編集部

なるほど。やりたいことをやるためのお金がある、ということが経済的解放というわけですね。もう1つのやりたいことは何ですか?

鈴木氏

もう1つのやりたいことというのが先ほど話した学生支援です。学生のキャリア/人生の選択肢を広げることに役立ちたい。そのために、今回起業コンペを主催することにしたんです。いいアイディアがあれば、積極的に支援していきます。最大1000万円くらいは出資しようと考えていますし、その他の支援も可能な限りしようと思っています。これを読んでいる方にもぜひ参加していただきたいです。


起業コンペの詳細はこちらの記事から!

今回の記事では鈴木氏の経歴について書きました。また別の記事で、鈴木氏のより深いキャリア観について触れていきたいと思います。

 

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